So-net無料ブログ作成

そんなもの [日々のこと]


image-20170220220845.png

なんのことはない思い出ばなしなのだけど、最初に読んだ小説は松本清張の『徳川家康』でした。小5のときに、学校から帰って何の気なしに父の本棚からとって、そのまま夕飯までに読んでしまった。

写真の文庫本がそうなんだけど、そのときからカバーはなかった。なんで手に取ったのかも覚えてないけど、父の本棚があった客間にごろんとなって読んでたときの夕日を覚えている。

面白かったと伝えると、読了したこと自体を驚き混じりに褒められて、「そんなものか」と思ったことと面映さも覚えている。「そんなものか」というのは、読めないと思われていたのかということ。まあ、そんなものだろう。

晩年の父は寝たきりのようになっていたけど、妙に感情の起伏が激しかった。たまの帰省に会うだけのことであったけど、単に老いと頭の片隅に片付けていた。

最近、腰をいためやすくなっていて、気を抜いて養生を怠ると立てないほどに痛くなることがある。先日もそのような腰痛になってしまい横になっていると、妙にツマの物言いがカンに触る。

はたと晩年の父を思い出した。身動き取れないとは、なかなかにプライドを挫くものだ。知らず気持ちが角張っている。しかも、心細く気弱に引かれてもいる。心の働きを分析するクセは演劇をし続ける習い性のようなもの。

そのようなことであったのかと、改めて父を想った。まだまだ「そんなもの」だ。

スポンサードリンク
Copyright © ネムリノソコ All Rights Reserved.

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。