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ささやかに共振する [日々のこと]

尼崎の脱線事故の日が来ますね。昨年は新書朗読で取り上げさせてもらい、その前から死神シリーズ最終話の取材で現地に行かせてもらったりしました。

あの現地に流れる厳粛な時間を体がよく覚えています。死神シリーズ最終話『ツキノヒカリ』の観覧車倒壊事故現場の描写の参考にさせていただいたひとつです。

ボクの家から距離的に近いところで起きた大事故ということで、読ませていただいた手記などに出てくる場所を実際を歩いたりしました。

ほかの大事故現場の描写をたぐったり、その後のことを調べたり、ちょっとメゲ気味でしたが、出来る限り調べました。

自分のアタマの中だけでつくった事故とはいえ、都合6作品に登場した観覧車倒壊事故で殺してしまった大勢の人たちのために、最終話はしっかりとつくり込みたかったのでした。

この前、鎌倉で砂浜から海を眺めたときも津波のことを思わずにはいられませんでした。

静かですね。どこも。

それはデシベル的な話ではなくて、たぶん『祈り』を感じるからだと思います。どんなに騒がしい場所にいても『祈り』を感じたとき、スッと音が引いていくような気がします。

あの【スッ】という感覚を舞台にあげたいのだと思います。それは満月動物園をつくってから、たぶんずっと。天邪鬼なので、そのタイミングで大音量で音楽流したりしますが、単に音量でない【スッ】という感覚が届くときと届かないとき、届く人と届かない人がいます。

でも、それはそんなもんなんだろうと思います。発する側と受け取る側それぞれに『祈り』があるときにだけ、ささやかに共振するんだと思います。届かない人も、常に届かないわけじゃないし。

『祈り』自体を主題にしたことはないし、『祈り』を届けたいかというとそんなことはないし、毎作品、別に主題はあって、でもそんなささやかな共振を感じられるとき、世の中捨てたもんじゃねぇなと思ったりします。

尼崎脱線事故の犠牲者の方、また様々に理不尽に亡くなられた方のご冥福をお祈りします。



ボクの脚本は人間のキレイなところだけを寄せ集めて書いてるようなところがある。ピカレスクを書きたいと思っていた時期もあるけど、これはもうどうやら向いてないらしい。

対して丸尾くんの脚本は、人間が惨めさを感じるようなポイントを鋭く突いてくる。逆にいえば他人に惨めさを感じさせるような振る舞いも容赦なく描く。人間が感じる「やるせなさ」のつくり方がボクとはまったく違う。

今回、『レクイエム』で丸尾くんから脚本の提供を受けて、自分じゃ絶対書かないような脚本で演出できるのが楽しみで仕方ない。


+ + + 監禁ホラー + + +

應典院舞台芸術大祭space×drama◯参加
満月動物園『レクイエム』
戒田竜治:演出
丸尾丸一郎(劇団鹿殺し):脚本

6月9日(金)?11日(日)
シアトリカル應典院

[新月]?ご予約・詳細
http://www.fmz1999.com/28th/


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